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離婚の知識

財産分与

離婚を意識したら財産を把握しましょう

夫婦の財産を把握することは、なにも離婚のときにだけ必要なのではありません。家庭生活を営む上でぜひとも必要なことには違いないのです。

ですが、多くの方が、お互いの名義の預貯金がどこの金融機関にあるのか、株を持っているのかどうか等を知らずにいます。なかにはお互いの給与明細を見たことがないという方もいらっしゃいます。

そのようなかたちでも、なにごともなければ家庭生活は回っていくのですが、いざ離婚という問題に直面したら、財産の把握はとても重要です。これをうやむやにしたまま離婚してしまうと、あとで相手方と交渉するのに労力がかかります。

財産分与の請求は離婚から2年以内に行わなければなりませんので、交渉が難航するうちに2年経ってしまったということにもなりかねません。別居した相手との交渉が困難であれば、家庭裁判所に財産分与請求の調停を申し立てるという方法もありますが、できれば離婚前に合意しておきたいものです。

そして、合意した内容を公正証書にしておくことをおすすめします。金銭的な取決めは、
強制執行認諾約款付の公正証書にしておくことで、調停調書や判決と同じく執行力をもたせることができるのです。


財産分与の対象になる財産

離婚するときに財産分与の対象になる財産は、婚姻中に築いた財産です。車や自宅など、どちらの名義になっていても関係なく清算されるものです。

ただし、相続財産はそれぞれの固有財産であり、婚姻中に相続したものであっても含まれません。結婚前から持っていた預貯金も固有財産です。

夫婦の財産をリストアップしてから、これらをどう分けるかは話し合いで自由に決めてよいものであり、とくに決まりがあるわけではありません。ですが、あらゆる事情を考慮しても相当でないと認められると、贈与税の対象になる場合があるので注意が必要です。


扶養的財産分与とは

離婚する夫婦の片方が専業主婦(夫)である場合でも、当然財産分与は認められます。家庭裁判所での離婚調停においては、相手方が専門職であるなどにもより、主婦(夫)の取り分は3割から5割と認められています。

裁判所も、夫(妻)の収入に対する主婦(夫)の貢献度を評価する傾向にあるのです。この場合、清算的な分与とは意味合いが違う、扶養的財産分与の性格もあると言われます。別れた相手が離婚後に自活できるようになるまで、相手方の生活を援助すべきであるとされていることによります。

それでも、その金額や期間には制限があると考えられていますので、早くから自立の準備をしておくことが大切です。


慰謝料

慰謝料とは何なのか

慰謝料とは、民法上の不法行為責任にあたるもので、相手の不法行為による精神的苦痛に対して支払われるものです。慰謝料は、財産分与とは法律上別のものですが、実際には財産分与を含めて扱われることが多く行われています。

慰謝料の請求は、
離婚後3年以内にしなければなりません。あとから請求してもめごとが蒸し返されるよりも、財産分与と合せて考えながら離婚のときに取り決めておくことが望ましいと言えます。養育費や財産分与と同じく、公正証書にしておくことをおすすめします。


離婚に慰謝料はつきもの、とは限らない

慰謝料は、離婚のときに必ず発生するものではありません。離婚の慰謝料が問題になるのは、相手方の有責行為によってやむを得ず離婚することになった、その精神的苦痛が生じた場合です。

不貞の場合には比較的支払われやすいですが、それ以外では双方に責任あり、という場合が多いと言えます。

また、相手に支払い能力がなければ、ないところからは取れないというケースも多く、金額的には期待できないというのが現状です。


別居のときの婚姻費用分担

民法760条において、「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生じる費用を分担する。」とされています。たとえ別居していても、収入のある側は、相手方の生活費を負担しなければならないと法律上は定められているのです。

家庭裁判所での夫婦関係調整調停において、しばらく冷却期間を置くために別居すると合意した場合、婚姻費用についても定められます。このような場合や、相手の暴力を避けるためにやむなく家を出た場合などは、婚姻費用の分担義務について異論はないようです。

ですが、勝手気ままに家を出て、その後修復のための話し合いにも応じないという場合などは、費用請求の正当性は低いとされる説もあります。ただし、未成年の子がいる場合は扶養義務があるため、養育費だけは支払わなければなりません。



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